ブラジル力行会の創設100周年式典が岡崎祐三会長の主催の下、2017年9月17日サンパウロ日本福祉会館講堂で開催され、記念式典には日本力行会村上悦榮理事長、当財団「一般財団法人日本力行海外協会」から、久保田怜男理事長を初めとして慶祝団が訪伯し出席。
9月26日付のサンパウロ邦人新聞にトップ記事として紹介されました。岡崎会長の冒頭挨拶で「次の100年に向けて、100年と言えるように次世代に繋げていきたい」と強調。
ブラジル力行会員は、戦前移民者として506人、戦後に1210人が渡伯し、それ以外に約200名の子弟を含める計1900名が、日本力行会で渡伯前の研修を受けて移住したと記録されています。日本力行会は1897年に島貫兵太夫牧師が当時の苦学生救済策として、東京労働会を設立し、渡米移住促進団体としてアメリカ・ハワイ・カナダ・メキシコに移住者を渡航させた事に始まり、ブラジル力行会は1917年に鹿児島地裁裁判所判事「隅部三郎」の長女光子が日本力行会の伯国支部長に就任した年を創設年として、以降から第7代会長永田久(1992年~2010年)を経て、現第8代会長の岡崎祐三に至る2017年を以て、ここにめでたく創設100周年を迎える事ができました。
ブラジル訪問に合わせて、久保田怜男理事長は複数の福祉施設・日系病院・アルモニア学園・力行ブラジル会の夫々に、日頃の弛まぬ尽力とその成果を称え、支援金として現金寄付を行いました。引き続き財団としてこれら団体への支援を行ってまいります。
寄付先一覧
*ブラジル力行会
*アルモニア学園
*モジ市・身障者施設「希望の家」
*モジ市・高齢者施設「憩の家」
*イタケーラ市・身障者施設「子供の家」
*サンパウロ市・「サンタクルーズ日系病院」
1924年5月に初めて大規模ブラジル移住計画を日本力行会が立案。同時に内務省の尽力もあって海外移住組合法が制定され、信濃海外協会(長野県)の創設以降は、鳥取県・富山県・熊本県が海外協会を設立し、力行会に共同支援してアリアンサに合計3000アルケール(1アルケール=2.5町歩)の土地を購入。それらを会員に分譲し、アリアンサ第1・2・第3アリアンサとして本格的な移民会員による日系入植開拓が始まり、今日に至りました。
ブラジル力行会が率先して資金集めをし、日系子弟教育の為の1万3000平方メートルの敷地購入を行う。アルモニア学生寮の建設は1953年の落成し、当時の寮生数は40名の規模でした。その後の増築・増員で、最大時期には200名を数える規模となり、過去40年間の寮生数は計3000名に及び、サンパウロ州はもとよりペルー・アルゼンチン・ボリビア・パラグアイ・日本からの子弟が学びました。時代の変遷を通して寮生の受け入れ数の大幅な減少に、1992年にアルモニア学園(コレジオ・アルモニア)へと組織変更し、高いレベルの教育と道徳を重んじる日本倫理観の伝承を目指し、世界の発展に寄与する将来のリーダー育成への教育機関として今日に至ります。全日制で、幼児教育から初等科1(小学校)・初等科2(中学校)・高等学校の一環教育を基に、開校当初からサンパウロ州での優秀校として、その卒園生の多くはブラジルトップ大学であるサンパウロ大学に進学し、卒業後も社会及び世界の一員として、医学・科学・司法・行政・産業界等々と多岐の分野で大いに活躍しています。
日系3世・4世子弟の教育施設の一層の向上を図る目的から、施設向上・改善への資金募金をお願いしています。ご協力お願い致します。これらの善意募金は、全額アリアンサの日本語学校、アルモニア学園にはアルモニア文化協会を通してお渡し致します。
担当理事:星 憲司
E-メール: hoshi@rikkokaigai.org